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目標値式台数制御(CPCS)

tech09

小型貫流ボイラの多缶設置システムでも、大型ボイラプラントと同じ安定した蒸気供給ができるようにするための制御方式が「IHI-CPCS台数制御方式」です。


台数制御システムでは各ボイラからの蒸気を1つのスチームヘッダーに集合し、そこから各使用先に供給します。
台数制御装置はスチームヘッダーの圧力をセンサーで検出し、スチームヘッダー内の蒸気圧力が予め設定された値を保つように各ボイラに燃焼指令信号(燃焼停止、低燃焼、中燃焼、高燃焼)を出力します。各ボイラは、この燃焼指令を受けて運転状態が決定されます。
当社ではこのシステムの制御方式として、従来からある段階式台数制御に代わり、目標値式台数制御(特許第2942075号)を開発しました。

従来方式の欠点

段階式台数制御では、スチームヘッダーの各蒸気圧力段階ごとに各ボイラの運転状態を決めます。ヘッダーの蒸気圧力が下がれば各ボイラへ燃焼指令が増大し、蒸気圧力が上がると燃焼指令が減少します。
これは、メッシュ分割した最低の圧力まで落ちないと、ボイラが100%の能力を発揮しないことを意味しています。ボイラ台数が多いほど、ボイラが100%の能力を発揮できる圧力は低くなります。
例えば2,000kgボイラ4台の場合、全缶が待機になる蒸気圧力を0.85MPaとすると、4台すべてが100%になるには、蒸気圧力が0.69MPaまで下がらないと運転指令がでないことになります。これでは、大型ボイラプラントのような安定した蒸気供給はできません。

IHI-CPCS方式の利点

それに対して、IHI-CPCS方式ではスチームヘッダーの目標蒸気圧力を中心に、設定した幅の範囲内に圧力が納まるように制御指令を出力します。蒸気圧力0.80MPaで運転したい場合には、蒸気圧力は0.80MPaを維持しようとします。
すなわち、圧力が下がれば次のボイラが運転され、圧力が上がればボイラの負荷を減少させて、常に蒸気圧力を0.80MPaに保つように運転されます。負荷が変化しても目標蒸気圧力を中心に、一定の圧力を維持することができます。 ボイラの台数を多くしても、高い圧力でボイラが100%の能力を発揮できます。
このようにして、大型ボイラプラントと同様の、安定した蒸気供給が実現できるのです。

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